売上総利益

粉飾の基本は売上総利益を粉飾することです。

どうやって売上総利益を粉飾するのか。それが以下。

A 売上を増やす  B 期末在庫を増やす  C 当期仕入を減らす

Aは、売上を増やせばその分利益も増える、ということでわかりやすいと思います。
B、Cの目的は売上原価を減らすということです。

ここで前ページの[表2]を見てみます。
[表2]

(1)期首在庫前期末から当期首に繰越した在庫。
(2)当期仕入当期に仕入れた額。
(3)期末在庫当期末の在庫。来期に繰越。
(4)売上原価(1)+(2)−(3)

[表2]から
期末在庫を増やす → 売上原価が減る
当期仕入を減らす → 売上原価が減る  という関係になっているのがわかると思います。

売上総利益 = 売上 − 売上原価 ですから、売上原価が減れば売上総利益が増えることになります。

貸借対照表

上記のA〜Cによって損益計算書を粉飾すると、それに合わせて貸借対照表の粉飾も必要となります。 その関係が以下。

  損益計算書   貸借対照表
A 売上を増やす 売上債権を増やす
B 期末在庫を増やす 棚卸資産を増やす
C 当期仕入を減らす 仕入債務を減らす

利益を粉飾することで、税金、当期未処分利益も変わってくるので、それらについても損益計算書だけでなく貸借対照表も粉飾する必要があります。

損益計算書   貸借対照表
法人税等を増やす 未払法人税等を増やす
当期未処分利益を増やす 当期未処分利益を増やす

粉飾手順まとめ

粉飾の手順をまとめるとこういうことになります。

目標利益を決める → 粉飾手法を決める → 損益計算書を操作する → 貸借対照表を操作する

次ページでは具体例を使って会計粉飾をやってみます。

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